マンションやホテル事業などを展開するアパグループ(本社・東京)の元谷一志社長は2日、アパホテルTKP札幌駅北口EXCELLENTの開業に合わせて記者会見し、道内での出店を強化していくことを明らかにした。直近では北海道新幹線の開業効果で観光客が集まっている函館や旭川での展開を計画。現在、条件に合う立地やフランチャイズによる提携先などを探している。
会見には元谷社長のほか、アパグループとフランチャイズ契約を結んだ貸会議室大手ティーケーピー(本社・東京)の河野貴輝社長が出席した。
元谷社長は自社ホテルの道内展開に関して、「ルートインや東横インと比べると、ネットワークとしてまだ脆弱(ぜいじゃく)だと思っている」と強調。道内では現在、今回の新ホテルを含め札幌市と帯広市で10棟、2361室を保有するものの、2番目に人口が多い旭川、3番目の函館では未進出なため、訪日外国人観光客の需要取り込みも兼ねた進出を模索していると説明した。
時期については言及しなかったが、立地条件やフランチャイズで組む相手が見つかり次第、早期に進めていくとの考えを示した。
札幌市内にフランチャイズとして2店目のアパホテルを運営する河野社長は今後の展開について、「帯広のアパホテルのように宴会場とレストランのみを運営する形を取ることもあるし、いい案件があればフランチャイズで独自でやることもあり得る」と述べた。
札幌市北区北10条西3丁目7にある、アパホテルTKP札幌駅北口EXCELLENT(96室)は、旧ホテルダイナスティをリブランドして1日にオープン。約2億円を投じて屋上に大浴場を設けたほか、客室や外壁などをアパホテル仕様にリニューアルした。全国で展開する通常のホテルよりもグレードの高い「EXCELLENT」ブランドは4店目となる。