今月4、5日に苫小牧工高で開かれた高校生ものづくりコンテスト全道大会の測量部門で札幌工高のチームが優秀賞を獲得し、11月に開かれる全国大会への出場が決まった。同校が測量部門で全国大会へ出場するのは3年連続で、生徒たちは「先輩以上の成績を残したい」と意気込んでいる。
出場したのは、土木研究同好会に所属する土木科3年の中村夢季さん、池田悠二さん、若佐勇志さんの3人。小出朋也さんはサポートにまわった。
全道大会について池田さんは「緊張せずにできた」、中村さんは「大会の雰囲気も楽しかったし、練習通りできた」と振り返るが、若佐さんは「1位(最優秀賞)を取れなかったのが悔しい」と満足できない様子。サポートした小出さんは「大会は他の出場者が多く、思ったように動けない場面があった」と冷静に分析している。メンバーは課題を踏まえ、全国大会に挑む。
今回の全国大会は主管が北海道ブロックのため、ホーム大会となる。しかも測量部門の会場は、全道大会と同じ苫小牧工高。11月中旬という寒い時期に、道産子として体が慣れているというアドバンテージも期待される。
しかし、出場する生徒は皆3年生のため、これからは就職活動の時期。中村さん以外の3人は民間企業への就職を希望し、「部活動の経験を入社後に生かしたい」と意欲も十分だが、その分、3人そろっての練習もままならないのが実情だ。
それでも全国大会に向け「全道大会の結果は練習量の差。いつも通りできることをやって、気持ちを切り替えて挑みたい」(池田さん)、「全道大会では測角の誤差が多かった。測角や機械の据え付けを練習し、全国では一番いいものを出したい」(若佐さん)と意気込む。
部長を務める中村さんは「全国大会では精度には差がないと思うので、タイムが重要。回るのを早くしたり、歩くのを速めたり、個人のスキルアップが大事になるので、できることを見つけてやっていきたい」と誰よりも強い気持ちを持ち、「先輩は全国3位の成績だったので、それ以上を狙いたい」と3人で力強く話している。