江別市は、2016年度中の策定を目指す江別版CCRC構想の素案をまとめた。この中で、札幌盲学校跡地の5・9haを、地域交流拠点施設やサービス付き高齢者住宅などを整備する拠点地域と位置付けている。計画策定後、早ければ初年度となる17年度にも整備・運営事業主体の選定と土地造成を実施。2年目には地域交流拠点施設や住宅などの建設を進め、3年目には入居者募集というスケジュールを描く。
江別版の同構想では、市内在住や近隣地域からの高齢者転居を念頭に、サ高住などの居住機能を確保するとともに、社会活動や生涯学習などへの参加支援、医療・介護などのケア機能を備えたまちづくりを想定。素案では必要な機能、整備スケジュールなどを示している。
大麻元町154の1にある札幌盲学校跡地を拠点としたエリア型からスタートし、段階的に地域を広げてタウン型への発展を目指すとした。札幌盲学校跡地は道有地で、2・1haが第1種中高層住居専用地域、3・8haが市街化調整区域になっているため、施設整備に向けて道と土地利用方針を協議する。
拠点地域には、社会参加を促す地域交流拠点施設と、サービス付き高齢者住宅などの居住機能を新たに整備し、ケア機能は市内の既存施設を利用する方針。
地域交流拠点施設は、多世代交流と社会参加の場を提供するもので、サークル活動やボランティアを企画する専門コーディネーターを配置するほか、レストラン、物販、ギャラリースペース、温浴施設などの機能を視野に入れている。
居住機能は、サ高住や有料老人ホームのほか、60歳未満、子育て世帯、学生などが入居できる多世代住宅を想定。サ高住や有料老人ホームの整備に当たっては、入居者と地域住民が共に利用できる地域交流拠点施設機能の付加を検討する。
市は内容を精査した上で構想案とし、12月にパブリックコメントを実施する予定だ。