北海道経済産業局が10日発表した9月の道内鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)は、前月比2.9%増の95・6で3カ月ぶりに前月を上回った。台風被害の復旧工事などで建設資材の生産が増加した。指数は上向きだが、直近は2カ月連続で下げているため、動向判断を据え置き「一進一退」とした。
業種別に見ると、上昇は金属製品工業、鉄鋼業、窯業・土石製品工業など11業種。窯業・土石は8月の台風に伴う復旧工事で河川護岸用のコンクリートブロック生産が増え5.9%増加した。金属製品はスチール建具や金網など民間工事向け需要で15.2%増と大幅な伸びを示した。
低下は5業種。一般機械は生産時期の調整などを理由に15.6%減と大きく下降している。
同局企画調査課は、台風が生産に与える影響とともに、直近では米国の次期大統領選を要因にした為替の振れなど、海外向けの生産に影響が大きい国際的な経済金融環境を注視していく。