旭川市は、市営住宅長寿命化計画の改定案をまとめた。人口や需要の将来推計を基に検討した結果、市内最大規模の神楽岡ニュータウン団地については改修などによる従来の維持管理から建て替えに方針を変更し、2021年度までの事業着手を目指す。17年1月から1カ月ほどかけてパブリックコメントを実施し、3月中に改定する見通しだ。
同計画は12年度から10年間を対象期間とし、本年度が中間時に当たることから内容を見直している。目標管理戸数をベースに、立地や安全性、ライフサイクルコスト、集約の可能性などから既存ストックの整備方法を考えた。
低所得者など公的居住支援の必要な市民は、27年で5800世帯になると推計。うち道営住宅1200戸を除いた、4600世帯分を市住の目標管理戸数とした。
建て替えに方針を改めた神楽岡ニュータウン団地は32棟、767戸で構成。高度経済成長を背景に、1971年から7年間の短期で集中的に建設された。41年度に耐用年数を迎えるが、建設当時のような財政負担は難しく、長期にわたり平準化して建て替えを進めるには、早い段階から事業化に向けた頭出しが必要だと判断した。
本年度から1―A新築を進めている第2豊岡団地と、一体整備を構想している第1、第3豊岡団地は、建て替えが妥当とする従来方針を変えなかった。第2豊岡団地4棟235戸が完了次第、第1豊岡団地の建て替えに移る意向だ。
そのほか、劣化の著しい愛宕団地1号棟は優先的な改善を計画。中央と旭正、春光台(平屋と2階建て棟)、瑞穂、千代ケ岡、第4東鷹栖の8団地は27年までの廃止を計画している。