道内最長オオヌマトンネルが17年度に避難坑から着工へ

2017年01月25日 19時03分

 北海道開発局の2017年度新規国庫債務負担行為設定工事に、北海道縦貫自動車道七飯―大沼間のオオヌマトンネルが盛り込まれた。延長は、道路トンネルでは道内最長となる約7㌔。開発局初の避難坑を有する長大トンネルで、本坑の先進坑として幅員4・7mの避難坑から、NATM工法の両押しで施工する見通しだ。

 国債設定工事は財務省が公表した。同区間は七飯町仁山の仮称・七飯ICから森町赤井川の大沼公園ICまでの10㌔で、05年度に事業化。車道7m、路肩各2・5mの全幅12m、暫定2車線で計画し、主な構造物としてはオオヌマトンネルのほか、橋梁が3基で計87mなどがある。

 14年度の再評価資料によると総事業費は914億円、工事費は改良53億円、橋梁20億円、トンネル641億円、IC3億円、舗装6億円、付帯施設8億円という内訳。15年度に着工し、大沼公園側の改良を進めている。

 今回の国債設定工事に盛り込まれたのは、オオヌマトンネルの避難坑。本坑とは30―40m離れ、接合部は扉によって隔てられた別空間となり、本坑内での火災発生時に避難路として機能する。

 掘削区間には低強度地山や高圧湧水など課題が多く、高土かぶりで事前の地質調査には限界がある。避難坑の施工情報を本坑掘削に生かし、リスク軽減や長期耐久性を考慮した構造設計へとフィードバックする考えだ。

 国債設定は5カ年だが、同トンネルの完成時期は未定となっている。


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