北海道開発局は3月31日、2017年度の開建別事業費を明らかにした。10開建の総額は前年度当初比2.1%増の3577億7800万円で、4年連続の増加となった。事項別では空港整備と都市水環境以外が伸びた。札幌、函館、小樽、室蘭、釧路、帯広、稚内の7開建が前年度当初を上回り、17%増で伸び率が最も大きい室蘭は500億円台を確保している。
治水は5.2%増の755億8700万円、道路は0.8%増の1879億1800万円、港湾整備は0.8%増の138億8700万円、農業農村整備は4.5%増の568億4100万円、水産基盤整備は0.2%増の142億6400万円。空港整備は11.4%減の66億3800万円で、都市水環境整備は横ばいの7億1700万円となっている。
開建別に見ると、札幌が0.9%増の972億9300万円で最多。治水(374億200万円)は3.8%、道路(336億400万円)は1.6%それぞれ伸びた。
伸び率が最大の室蘭は、金額で72億6200万円上回った。道路(252億37000万円)が25%、農業農村整備(98億7100万円)が38.2%それぞれ増え、札幌に続く500億500万円を確保した。伸びた要因としては、新規の36号白老拡幅に7億円を配分したほか、日高門別IC―日高厚賀ICが17年度に開通予定の門別厚賀道路に72.1%増の105億3500万円を充てたことなどが挙げられる。
金額の3番目は旭川で、12.4%減の449億8600万円だった。道路(232億8000万円)が11%、農業農村整備(89億6500万円)が27.8%それぞれ減っている。農業農村整備の減少は予算のピークを過ぎて、整備が終盤を迎えているためで、100億円を割った。
伸び率が10.8%で室蘭に次いで大きかった釧路は、農業農村整備(29億4100万円)が60.4%増えた。9%増で伸び率が3番目の函館は、道路(268億9200万円)が12.9%増えている。
一方で、減少率が最も大きかったのは網走で12.7%減。17年度に開通を予定する道横断道足寄―北見の事業費が77.4%減の29億2000万円だった影響から、道路(169億6300万円)が21.5%減少している。