札幌市や首都圏を中心に病院、特別養護老人ホームなどを運営する明日佳グループ(小野寺真悟代表)が、道外で初となる病院新築に乗り出した。グループの医療法人社団明日佳(札幌)が4年前に統合した埼玉あすか松伏病院の移転整備で、5月中旬の着工を予定。施工には埼玉県の地元企業のほか、山崎建設工業も携わる。
埼玉県松伏町松葉1丁目5の7にある埼玉あすか松伏病院は、1987年に開業した埼玉野村病院を前身とする。老朽化など事業の継続が困難になったことを受け、2013年に運営の医療法人優和会を明日佳グループに統合した。
増築や病床再編を繰り返してきた施設は、狭あい化や老朽化が課題となっていたため、町が第5次総合振興計画で進める新都市構想に合わせ、同町松伏深町826の1ほかで移転新築することにした。
新施設の規模はRC造、5階、延べ5314m²。医療病棟100床、一般病棟30床を備える。屋上や高層階の病室からは富士山が眺望でき、大きなガラス窓を設けるなどして快適な療養環境づくりに配慮した。
設計と監理は早坂設計。施工は小川工業(本社・埼玉県行田市)と山崎建設工業が共同体で担い、18年秋ごろの完成を目指す。
今後、明日佳グループでは、同町で運営する介護老人保健施設「あすかHOUSE松伏」の移転建て替えも計画している。病院移転先の隣接地での整備を見込んでおり、町の施策と連動しながら、一帯を〝福祉村〟エリアとして構築していきたい考えだ。