日本郵便北海道支社が建設を進めてきた道央エリアの地域区分郵便局「道央札幌郵便局」が、23日開局する。1万m²規模の巨大な「物流ソリューションセンター」をはじめ、全国初のチルド用小包区分機、道内初の高速型大型郵便物区分機を導入するなど、道内最大の郵便物流拠点となっている。
建設地は、札樽自動車道雁来IC付近の札幌市東区東雁来8条3丁目2の1。敷地面積は5万1000m²で、施設規模はPCaPC一部S造、5階、延べ6万8000m²。設計は日本郵政と山下設計、施工は鹿島・岩田地崎建設共同体が担い、10日竣工した。
物流ソリューションセンターは、日本郵便が通販事業者などを対象に提供する、商品の保管から梱包(こんぽう)、配送までを一手に引き受けるサービス。郵便局と併設した施設は全国に8カ所あるが、道央札幌郵便局は最大規模となる1万406m²の営業倉庫を4階フロアに確保した。
現在は事業者との調整や営業活動を進めており、現時点で3者の利用を見込む。4月末から一部の稼働をはじめ、6月末からの本格稼働を予定している。
1、3階では郵便番号上2桁が00、06の道央エリアを対象に郵便物やゆうパックの区分け業務を担う。小包区分機は、1時間当たり1万8000個を処理するドライと、6000個のチルドを配備。高速大型郵便区分機、次世代書状区分機、記録郵便物用区分機は、ピーク時でそれぞれ3万2000通に対応できる。
1階部分の配送車両用ホームは全国最多の81カ所を設置。車両の大きさに合わせてスムーズな搬入・搬出ができるよう、大型車用は1m20cm、小型車用は1mのホームとした。
21日、現地で行った開局式には、多くの関係者が集まり、新たな郵便物流拠点の誕生を祝った。
日本郵便の福田聖輝副社長は「ICが近く、市内へのアクセスも良い物流拠点として最適な場所。札幌圏の皆さんに満足してもらえるはず」とあいさつ。秋元克広札幌市長は「地域の物流が活性化し、市や道の発展につながってほしい」と歓迎の言葉を寄せた。