道企業局は、清水沢発電所改修事業で新発電所建設に向けた基礎土木工事などを6月上旬から中旬に、制限付き一般競争で公告する予定だ。工期は44カ月で、工事費は12億円を見込んでいる。
清水沢発電所は、北海道炭礦汽船が炭鉱の自家用発電施設として1940年に夕張市内に建設した施設。炭鉱閉山により自家用発電所としての目的を失ったことから、94年に道に譲渡され道営発電所として使用してきた。ただ、老朽化が著しいことから2014年度から改修を進めていて、現在は運転を停止している。
新たな発電所建設がメインとなる事業。新発電所は、現在の発電所より夕張川に沿って下流140m地点に建設する。建築面積は660m²の規模で、発電設備は大型のカプラン水車と小型のフランシス水車で構成する。出力は2つ合わせて3490㌔㍗で計画している。
今回の発注では、発電所基礎土木工事と清水沢ダム付近にある取水口の改修を行う。関連する新発電所の水車発電機製作据え付けと既存発電所除却は4月に入札を終えていて、これら3件で限度額37億円の4カ年債務を設定する。
事業ではこのほか、清水沢ダム表面補修、取水口と新発電所をつなぐ水圧鉄管の新設、屋外変電所建設などを計画していて、18年度以降順次発注する。総事業費は60億円を試算。20年度中の運転開始を目指していて、外構を整備し21年度の事業完了を予定している。