北海道開発局の2016年度業者別工事受注実績が本紙集計でまとまった。首位は受注額を前年度より28.2%伸ばした宮坂建設工業で、中山組、伊藤組土建、岩倉建設、清水建設がこれに続く。上位7位までは2桁以上の伸びを示し、台風10号関連の災害復旧工事が受注額を押し上げた。全体の受注額は前年度比11.8%増の2341億円と3年ぶりに増加に転じた。
全道10開建が16年度に発注した工事を設計変更を除いて支払いベースで集計。15年度の翌債やゼロ国債は全額計上し、多年度国債は16年度支出分のみを計上。共同体は出資比率に応じて配分した。
受注者数は10社少ない676者。上位を見ると、首位の宮坂建設工業は274号清水町日勝峠や38号芽室町芽室橋などの台風災害復旧工事を中心に帯広や室蘭、函館、札幌などの各開建で獲得し、首位をキープ。前年度と同じ2位に付けた中山組は42.8%増、3位の伊藤組土建は60.6%増で前年度から順位を3つ上げた。4位の岩倉建設は36.9%増、5位の清水建設は40号音威子府村音中トンネル掘削など15年度に発注した国債設定工事3件の支出額計上などに伴い77.6%増やした。萩原建設工業は道路の災害復旧工事などを中心に前年度比3倍に増やし、順位も36位から6位に浮上。7位の荒井建設は25.6%増だった。
一方、8位の道路工業、9位の岩田地崎建設、10位の大成建設はいずれも2桁の減少となった。
上位20者のうち11者が前年度実績を上回っており、11位以下では松本組(90.3%増)、勇建設(34.1%増)、タカハタ建設(25.7%増)、こぶし建設(9.5%増)が伸びている。
道内業者は前年度比20.8%増の約2147億円を獲得し、シェアは91.7%で6.8ポイント上昇した。