室蘭開建は、整備を進めている日高自動車道の厚賀静内道路のうち、山側ルートでの施工を計画している仮称・新冠―静内IC間7・1㌔について、早ければ2017年度中に予備設計に取り掛かる。第1四半期中にも発注を終える現地測量で詳しいルートを固め、予備設計に備える。
日高自動車道は道央自動車道苫小牧東ICから分岐し、浦河町に至るまでの120㌔の自動車専用道路で、1988年度に事業化。日高門別ICまでの45・7㌔が供用されている。現在は、同ICから先の門別厚賀道路14・2㌔と、厚賀静内道路16・2㌔の施工が進む。
厚賀静内道路のうち新冠IC―静内IC間は、津波浸水予測範囲に含まれていることなどから当初予定していた沿岸ルートを、山側ルートに切り替えた。北海道開発局の事業審議委員会で示された内容によると両IC間の延長は5・9㌔から7・1㌔となり、区間中で計画されている静内トンネルの延長を1341mから2036mに、橋梁数を2橋から3橋に変更している。
同開建は新冠、新ひだか両町の住民を対象に説明会を開き、整備の方向性や、今後の事業スケジュールなどを説明。本年度中に現地測量を終え、予備設計や関係機関と協議に入る見通しを示した。
これらを受け、本年度は実測線調査業務として新冠町側を西泊津、北星町、その他、新ひだか町側を中野町、神森の計5工区に分け実測線調査を推進。いずれも浦河道路事務所が第1四半期中に指名競争で発注する方針で、履行期間に9カ月を見込んでいる。一部は指名や契約済みだ。
同開建の担当者によれば「図上での大まかなルートを決める設計は既に終わっているが、本格的に現地に入るのは今回が初めて」で、「現地測量を終え次第予備設計に入り、具体的な詳細を詰めていきたい」と話している。