津別町は役場庁舎建て替えや市街地再整備の指針となる、複合庁舎建設等まちなか再生基本計画策定プロポーザルの優先交渉者をコムズワーク(本社・札幌)に決めた。近く契約交渉に入り、2017年度内に計画をまとめる。喫緊の課題となっている役場庁舎建て替えについて町では18年度の基本設計、19年度の実施設計と着工を想定している。
同町は人口減少と高齢化による市街地区の空洞化に対応すべく、15年度に有志の町民をメンバーとするまちなか再生協議会を立ち上げた。筑波大との共同研究でワークショップや勉強会を開催し、商業施設の複合化や空き店舗活用など市街地活性化の議論を重ねてきた。
町は老朽化し耐震性の乏しい役場庁舎(RC造、地下1地上2階、延べ1360m²)について民間企業や周辺公共施設を含む形での建て替えを検討していたことから、これらの取り組みを統合する市街地再生の見取り図として同基本計画の策定に着手。5月末にプロポーザル方式で建設コンサルタント5社から企画提案を受け、コムズワークの作品を選んだ。
同社は富良野市内にあるフラノマルシェなど複数の市街地再開発の構想に携わった実績がある。プロポーザルでは100人程度の町民懇談会を開いてまちなか再生協議会で議論された内容を実現可能な方向にまとめることや、商店街の利害関係者との調整といった具体的な合意形成プロセスが評価された。
町と同社は近く協議し、6月中旬にも随意契約を締結。まちなか再生協議会は7月上旬までに同社を交えた会合を開き、今後の住民懇談会の実施方針など進め方について話し合う予定だ。