北海道開発局の2016年度年間維持除雪最終契約額が本紙集計でまとまった。複数年契約などを除く93区間の総額は約242億円で、当初契約額に比べ78.3%増加した。最終契約額は09年度以降では最大。昨年8月に起きた台風10号関連の対応で業務量が増えたことなどが主な要因。部局別では札幌、旭川、室蘭、網走、稚内が80%を超える増額変更となっている。
16年4月から17年3月を工期とする年間維持除雪93区間の当初契約額と最終契約額を集計した。
維持除雪費の多くを占める除排雪は札幌開建管内で記録的な降雪に見舞われ、これらの地域で契約額が増加。道路維持は台風災害関連で旭川や室蘭、帯広、網走などで応急処理といった対応が相次ぎ、契約額が大きく増えている。また、老朽箇所の補修や、緊急的な安全対策を施した区間も契約が伸びている。
最終契約額が当初契約の2倍を超えたのは全道で21区間。主な路線を見ると、333号佐呂間町佐呂間道路(高橋土建)が3・2倍、273号上川町上川道路(ホクセイ建設)が3倍と大きく膨らんだ。このほか、244号標津町標津道路(上田組)、237号日高町日高道路(磯田組)が2・9倍、39号愛別町愛別道路(高田建設)が2・7倍と伸びている。
前年度最終契約額(202億円)に比べると20%増加。09年度以降で最高額だった13年度(220億円)を超えた。開建別では札幌の37.7%増をはじめ8開建が前年度を上回っている。
開建別の16年度最終契約額は次の通り。(カッコ内は最終契約額比)
▽札幌75億2613万円(37.7%増)▽函館15億8099万円(0.6%減)▽小樽18億8631万円(4.9%減)▽旭川40億4134万円(13.3%増)▽室蘭23億9466万円(27.7%増)▽釧路15億5005万円(26.1%増)▽帯広14億2123万円(20.5%増)▽網走20億4932万円(19.2%増)▽留萌10億1015万円(22.5%増)▽稚内8億1304万円(2.5%増)