道内で新球場建設を構想する日本ハム(本社・大阪市)と北海道日本ハムファイターズは29日、札幌市内で記者会見を開き、球場に加えてホテルや商業施設などを併設するボールパークのイメージ図を公表した。3万人程度の収容を見込む開閉式のスタジアムを核に、大型スクリーンが各所に配置されたショッピングモールや宿泊施設、キャンプ場など野球以外のエンターテインメントを演出している。今後、球団側は、施設の方向性について、道民に意見を求める機会を設ける意向だ。
これまで両社は、新球場建設の構想に当たり、2016年12月に協働体制のタスクフォースを設置し、札幌市と北広島市を候補地として調査・検討を開始した。18年3月をめどに建設候補地の選定など、一定の方向性を示すことにしている。
記者会見では、新球場とその周辺施設、ショッピングモール、クラブハウスなど選手のプレーに関連する施設と4枚のイメージ図を提示した。
スタジアム周辺には子どもの野球場や、試合を観戦しながら楽しめるバーベキューエリア、オープンカフェがあるなど、子どもから高齢者までが集まる〝街〟が描かれている。
ファイターズの前沢賢事業統括本部長は「広大な北海道の自然を感じられるものや、北海道が誇れる食に関しても、こういう空間で提供したい」と語り、アジアナンバーワンのボールパークを目指していく方針を強調した。
新球場構想の実現には広大な敷地が必要だとし、球団側は20㌶程度の広さを求めている。候補地の選定に関しては「建ぺい率の問題があるので一概といえない」(前沢本部長)と明言を避けたが、スタジアム単体では「過去の事例から5㌶は必要」とした。