小樽開建は2017年度、5号塩谷防災の新塩谷トンネルを発注する。WTO対象の一般競争で8月にも公告する意向で、入札時期は18年1―3月ごろ、機材調達や準備工の期間などを勘案すれば、工事の本格化は18年度からとなりそうだ。同事業の17年度以降の残事業費は約60億円で、この大部分がトンネル工事費に充てられる見通し。
小樽市内の桃内1丁目から塩谷1丁目にかけての海岸沿いで、現道に塩谷トンネル(延長541m)と笠岩トンネル(同370m)が含まれる区間が対象。
今後の海岸浸食に伴い現トンネル上で崩落が発生した場合、岩盤内部の亀裂に沿って崩壊が進み、拡大した偏土圧によってトンネル自体が崩壊する危険がある。
そこでこれら2つのトンネルを避け、山側に新たなルートを開設することにした。延長1063mの新トンネルを掘削し、小樽側に約200m、余市側に260mの道路を新設する計画で、総事業費は70億円と試算している。
トンネルの詳細設計は、12年度にダイヤコンサルタントが税抜き1440万円で落札した。車道部8m、歩道2mの全幅10mとし、NATM工法により小樽側からの片押しで掘削する方針だ。
同事業の残工事は、トンネル本体のほか両端部の本線改良、トンネルの機械・電気設備など。本線の標準幅員は車道部7m、路肩両側各0・5m、歩道片側2mの総幅員10mで計画している。