札幌市は、地下鉄南北線真駒内駅前の約5・5haで、施設の再配置計画づくりに着手する。駅前再生に向けた行政施設の統合再配置に合わせ、バス、タクシー乗り場など交通施設の集約や民間機能の誘導を検討し、スケジュールや整備費を盛り込んだ整備計画案としてまとめる。成果は地域協議に活用し、2019年度のまちづくり計画策定につなげる。
市は、老朽化する市有施設の建て替えに合わせて駅前を再生する真駒内駅前地区まちづくり指針を13年度に策定済み。現在の通過型から滞留・交流型の空間形成に転換し、にぎわいや交流活性化を促す考えだ。
昨年から駅前の土地利用調査を開始。周辺の行政施設を延べ約1万1000m²の複合庁舎に統合することを想定し、検討を進めてきた。
17年度は市有地など公共用地を対象に、具体的な配置案の作成に入る。複数案を比較検討して一つに絞り込み、まちづくり計画策定に向けた地域との協議に役立てる。
再配置の対象施設は南区役所、区民センター、保健センター、保育・子育て支援センター、真駒内中で、周辺の駐車場や駐輪場、バス、タクシー乗り場や待機場、関連の付帯施設も含む。
現在、道警宿舎や真駒内中のある駅前側は、利便性の高さから複合庁舎のほか、店舗や事務所といった民間施設の誘導も想定。周辺には小売店舗や事務所、金融機関などがあることから、民間事業者との連携を視野に入れる。
一方、公共交通の利便性や快適性向上を踏まえ、バス、タクシー乗り場と待機場については、既存施設利用のほか駅前エリアへ集約することも検討していく。
整備は、真駒内中を旧真駒内緑小跡地へ移転させた後に解体。更地にして新たな施設を配置するのが大筋の流れとなる。
10日付で「真駒内駅前地区まちづくり計画基本検討」業務を、公募型プロポーザルとして公告。建設関連調査サービスを対象に、受託者の募集を開始した。業務規模は税込み700万円。企画提案書などの提出期限は8月1日まで受け付け、同下旬に受託者を決定する見込みだ。