左官工程の8―9割を機械化-留萌開建の排水路改修現場で

2017年07月26日 19時17分

 留萌開建が天塩町内で整備を進めている国営造成土地改良施設更岸地区の潮見幹線排水路改修現場に南組(本社・様似、南修社長)が用排水路改修用に開発した左官アシストの技術が初めて導入された。左官工程の8―9割を機械化したもので職人不足や高齢化による工事進行の遅れ解消が期待される。

 同地区は、塩害と経年劣化により施設機能維持が困難になった潮見幹線排水路200mを改修し農家経営の安定化を図るため、2012年度に着工。

 本年度は瀬越組(本社・天塩、瀬越正己社長)がフルーム水路更新30mと補修20m(高さ4m)を進めている。左官アシストが採用されたのは補修部分。実際の現場投入は初めてであることから、比較用に10mは従来型の左官職人主体、残り10mを左官アシストで施工した。

 事前に塩害で劣化したコンクリートを2cmはつり自動吹き付け機で南組の子会社・エフモル工業が開発した高炉スラグと繊維入りポリマーセメント・エフモル05と15を3cm吹き付けた後、自動ならし機で粗仕上げし、最後の表面ならしを職人が担当した。

 農林水産省の標準歩掛かりでは1日当たりの施工人数15人、施工量115m²となっているが、左官アシストは7人で130m²を施工。人員は半減し施工量は約13%向上、施工費は8―10%低減できた。

 施工効率の向上や費用低減だけでなく足場を必要としないため墜落転落の危険が小さくなり、機械が定量、定厚に吹き付け、定圧、均一にならしていくため熟練工がいなくても一定の品質が保たれる利点がある。自動ならし機のコテブレードにはエア抜き用と押さえならし用の2枚使用にする工夫が凝らされている。

 最後の表面仕上げは手先が器用なら普通作業員でも可能な上、ローリングタワーと自走式リフトを併用し施工したので仮設の省略と安全性向上も両立させた。

 また、用排水路に限らずトンネル、橋梁下部など、コンクリート構造物なら仕様の変更で補修に対応できるのも特徴だ。

 瀬越組の毛利清一工事部長は「ほとんどの工程を機械で施工するため能率的と感じた。秋口に農業用水路の補修工事が発注されると職人を集めるのが大変な上、担い手確保もなかなか難しいと思うので機械化は時代の流れだと思う」と感想を述べていた。


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