2022年06月11日 10時00分
上田商会(本社・登別)は、製鉄所の高炉スラグや火力発電所のフライアッシュを使いセメント使用量を抑える低炭素型コンクリート製品を販売する。セメント100%使用のコンクリート製品に比べて材料由来のCO排出量を平均41%削減でき、強度や耐久性が高いため構造物の長寿命化にもつながる。通常のコンクリート製品と同価格で提供することで普及を促す。売り上げの一部は北海道コンサドーレ札幌のSDGsプロジェクトに寄付。持続可能な社会の実現に貢献したい考えだ。
2022年06月08日 08時00分
トンネルやダム、港湾浚渫工事の排水処理装置などを開発・製造する富士エンジニアリング(本社・札幌)は、4tトラックに積載できる小規模の中和濁水処理装置を開発した。原水槽と各種ポンプ、制御盤を一体化し自動制御することで、現場技術者の手を煩わせることなく雨水や汚水の適正処理ができる。沈殿処理に使う凝集剤は天然由来で環境負荷が低い。建設業をメインに農業や漁業など幅広い分野で使ってもらいたい考えだ。
2022年05月28日 10時00分
道総研のエネルギー・環境・地質研究所は、台風や豪雨によって河川から海岸に漂着した流木に関し、ドローンとAIで迅速に漂着量を把握する技術を開発した。流木の漂着量は人力で把握しなければならなかったため、時間や労力の軽減、安全面での効果が期待できる。今後は開発協力した富士通Japan(本社・東京)と共に普及に努める方針だ。
2022年05月23日 09時00分
国道241号で帯広市と音更町を結ぶ「十勝大橋」が架け換えられて四半世紀。昭和初期に完成した旧橋は当時の英知を結集した永久橋と期待されたが、十勝川の水防と引き換えに健全なまま役目を終えた。しかし、そのコンクリート断片は、苫小牧市郊外で風雪にさらされながらひっそりと時を重ねていた。寒地土木研究所が「200年」の耐久性を検証する壮大な調査に挑んでいる。
2022年05月15日 10時00分
北海道総合研究機構は、当別町太美地区で高温の帯水層を使った地中採熱システムの研究を進めている。年度内に複数本の採熱管を地中に設置して融雪に利用する計画だ。長期的に地区内の住宅や施設が個々に採熱するような面的モデルを検討している。地中採熱によるヒートポンプは、化石燃料の使用に比べてCO₂排出を大きく減らせる利点がある。