きれいな包装紙、すてきなイラスト、美しい写真など、人さまから見たら価値がないようなコレクションですが、子どものころの私には大切な宝物でした。必要な時にサッと取り出せるように分類し、タイトルをつけた袋に入れて、お気に入りの箱にしまっていました。でも、数が増えるにつれ分け方が難しくなり、分類の仕組みを知りたいと思うようになりました。
日本史は私の苦手科目の筆頭でした。「西暦+元号+出来事+人物名」のワンセットを時系列で覚えるのは、まさに苦行。特に「乱」「変」「戦い」のページは、多くの人がつらく苦しい時を過ごした様子をイメージしてしまうのですが、歴史の授業からは市民の姿もその日常も感じられません。一つ一つを取り上げていたら、1年間で終わらないことは想像できるのですけれど―。
インテリアコーディネーター業務の中に、通称「モデル作り」と呼ばれる作業があります。戸建てやマンションを販売するためのモデルハウスやモデルルームを作る仕事です。この〝住まいの見本〟は住むには不向きですが、建築技術の情報と住まい方のアイデアが満載です。
エリザベス女王最後の公務は、静養中のバルモラル城で、トラス氏を首相に任命することでした。握手する二人の背後には炎が美しい立派な暖炉と、たき口の周囲を装飾するマントルピースが控えていました。同室を広く撮影した画像が、インターネットで公開されています。暖炉を囲む、美しい英国のインテリアに、しばし見入ってしまいました。
ヘリテージマネジメント講座の受講がきっかけで、建物の文化財保護について学ぶようになりました。かれこれ10年ほどになります。文化財の対象となる築50年以上の建物は、当時の施工技術や建築材料を示してくれる、まさに建築博物館のような存在です。その時代の建物の構造や高い意匠性は、文化的価値に直結しますが、残念ながら、全てが文化財の指定を受けるわけではありません。