胃もたれ、下痢などおなかの不調があるときに、消化のいいものとしておかゆを選ぶことが多いと思います。白飯より水分を多くして、柔らかく炊くので、消化にいいと考えるわけです。そもそも消化という言葉には、食べ物が胃腸の中で消化酵素により化学的に分解されて形が崩れ流動化するという意味が含まれています。白飯をあらかじめ流動化したのがおかゆなのですから、消化すること自体短時間で済んで、胃腸に負担をかけないのではないかと考えるのは、一つの道理です。というわけで、おかゆは病気のときに食べるもので、病院食としてもおかゆが選択されることが多いのです。しかし、本当にそうなのでしょうか?
コロナ禍で、自宅で食事を取る機会が圧倒的に増えていると思います。そうなると、毎日のメニューに気を配ることが多くなります。家庭料理は、一汁三菜が基本であると、よく言われます。一汁三菜とは、ご飯のほか、味噌汁などの汁物、魚、肉などの主菜、野菜や海藻、豆類を組み合わせた煮物などの副菜、漬物やあえ物などの副々菜を膳に並べることを指します。食卓がにぎやかとなり、さまざまな食材を食べることができ、豊かな気分になります。ただ、ご飯を炊くこと以外に、3種類の料理を作らなければならないとすれば、それ相当の手間がかかるといえます。適宜、インスタント食品や作り置き総菜などを利用することになるのでしょうか。
新型コロナウイルスに対するワクチンが作られ、欧米などで接種が開始されました。最初に接種が開始されたのがイギリスで、12月上旬から約1カ月たちましたが、深刻な副反応報告はなく、接種は順調に進んでいるようです。日本では2月下旬から接種が開始される予定です。そこで、あらためてワクチンについての考え方を整理しておこうと思います。