子供のころから刺身が好きではありませんでした。食べられないとか言うのではなく、おいしいものだという実感がなかったのです。「ただ醤油の味しかしない食べ物」という感覚です。お寿司は、すし飯をおいしいと思っていたので、問題なく食べていたのですが…。成人となり、宴会に顔を出すようになっても、初めに出てくる刺身の盛り合わせは、あまり手を付けませんでした。もちろん周りは喜んで口にして、お酒もはかどっていました。ですからおいしいものに違いはないはずですが…。
年末から年始にかけて、忘年会、クリスマス、お正月、新年会と、お酒や食事をたくさん取る機会が続きました。こうなると、胃腸も連日の酷使で、疲れが出てくるといわれます。そこで、正月の7日には七草がゆを食べて、胃腸をいたわるという風習が定着しています。七草は消化を整える効用があるとされ、ビタミンも多いので、年末年始のごちそう続きで疲れた胃腸の働きを整えるというわけです。
基本的に食べ物は腐敗します。腐敗を抑えることで、食べ物を貯蔵することが可能になり、必要なときに食べたり利用したりすることができるようになります。食べ物を貯蔵する方法で、簡単で効果的なのが塩蔵です。いわゆる塩漬けです。塩をすり込んだり、塩水に漬け込んだりすると、食べ物の腐敗は起こらなくなります。なので、洋の東西を問わず、さまざまな食べ物が塩蔵されています。
激辛(げきから)という言葉はすっかり市民権を得たようで、さまざまな飲食店のメニューやスーパーの食品売り場で、激辛の文字を当たり前に見かけます。辛いものが好きな人は本当に多いようです。しかし、この激辛、あくまでもトウガラシやコショウなどのスパイスを使った料理に限られていることにお気づきでしょうか。激辛の刺身、すし、そば、なんて聞いたことがありません。ワサビや和カラシを大量に食べる人ってあまり見たことがありません。いや、無理なんじゃないかな。激辛好きの人って、意外とワサビが苦手なようです。
グラッパというお酒をご存知でしょうか。イタリアで食後に楽しむお酒として、ごく一般的なものですが、日本ではあまりなじみがありません。基本的にはブランデーのようなお酒ですが、製法も味わいも別なものといえるでしょう。