苫小牧市は2025年度、高丘浄水場にマイクロ水力発電を導入する計画だ。設備を置く原水量水井の耐震化も施す。23年度は耐震化の方向性などを検討する方針。電力販売契約(PPA)の採用を視野に、26年度の供用開始を目指す。
地下水開発を手掛けるアクアジオテクノ(本社・札幌)は、空調に「地下水熱利用システム」を提案している。年間を通じて一定温度を保つ地下水の特性を利用し、夏は涼しく、冬は温まりやすくする空調の仕組みを開発。洗浄などの目的で地下水を使用する前段階に水温を冷暖房に生かせば、エネルギー消費を大きく抑制することができ、経済性や環境面に貢献する。
札幌市で開かれていた先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境大臣会合は16日、共同声明を採択して閉幕した。G7に限らず新興国・途上国など世界を広く見据える会合だった。「具体的な行動内容をしっかりと書き込んだ」(西村明宏環境相)と話すように、日本の中の北海道というローカルから発信し、全世界、人類共通の数値目標や将来像を引き出した。建設業を含む道内産業・エネルギー業界が2050年までの温室効果ガス排出量正味ゼロ(ネットゼロ)を目指す上で、重要な指針となりそうだ。