十勝管内で、施設整備の財源にふるさと納税の仕組みを使ったガバメントクラウドファンディング(GCF)を活用するケースが増えている。6月にリニューアルオープンした池田町のワイン城改修でも総事業費8億8000万円のうち3200万円の調達に成功。現在は4町が募集中だ。改修に至る背景や地域創生の思いを伝えて寄付を呼び掛け、返礼品として地元を代表する特産品や自治体ならではの貴重な体験を用意している。
音更町は、2022年4月開業を目指す道の駅敷地内に、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の世界観を再現した施設を整備する。躯体と外構は道の駅整備を進めるヴェスタおとふけグループ、設計と内装はNHKアート(本社・東京)が担当し、躯体の工期は21年6月から11月を見込む。総事業費は6500万円で、うち5000万円をふるさと納税クラウドファンディング(CF)で資金調達する。
「どんな人も幸せな気持ちになってもらえる自分の農園を開く」―夢に向かって汗を流す農業研修生の後藤大尭(ひろあき)さん(29歳)は、厚生労働省が難病に指定するクローン病の患者だ。13日には農園開設に向けて、ネットで資金を募るクラウドファンディングを開始した。大学卒業後、希望を胸に岩田地崎建設(本社・札幌)に入社したが、その未来は大病に絶たれた。それでも前を向く後藤さんは今、新たな挑戦の一手を打つ。