上川管内の基幹産業である農業の人手不足が深刻だ。少人数で一定の収穫量を確保するため、最新技術の導入や農地の大区画化など効率化に取り組む。担い手不足解消は地域の建設業も共通の課題だ。夏季と冬季で繁忙期が異なる農業と建設業が協働し、地域全体で労働力を相互に提供する試みも実践されている。
北海道建設新聞2023年01月01日付元旦号第4部1面(50面)帯広版に掲載されました。記事は「e-kensinプラス」「DoKoDe 北の羅針盤ジャーナル」で読むことができます。
北海道商工会議所連合会の岩田圭剛会頭は18日、札幌市内で北海道経済記者クラブ加盟社と懇談した。今秋始まるラピダスの次世代半導体工場建設工事で労働者が足りなくなる可能性に触れ、「道外からどう人を集めてくるかが重要になる」と述べた。慢性的な建設業界の人手不足に関しては、ITなどの新しい手法を駆使して生産性を上げることが必要と指摘した。
十勝の経済界は、ラピダス(本社・東京)の次世代半導体工場建設による技術者流出を危惧している。帯広商工会議所の三井真専務理事は、6月27日の定例会見で「進出自体は本道にとって前向きなニュース。ただ、その悪影響を受けないよう準備する必要がある」と指摘。建設技能労働者の流出に関する調査を進めている。これまでも札幌圏域の大型工事に引き抜かれるケースがあり、人手不足が加速する可能性は高い。経済界は危機感を募らせる。