全道14総合局・振興局が2019年度に発注する農業農村整備事業の委託業務は18年度補正予算を含む執行ベースで、前年度を3%程度上回る約122億円となる見通しだ。先月公表された工事等概要などを基に本紙が集計した。全道で903件の発注を予定し、空知が最多の281件、39億円程度を見込んでいる。
道は、2019年度に総額2394億5363万円を繰り越す。一般会計が2383億9013万3000円、特別会計が10億6349万9000円という内訳。一般会計では農政費の917億6735万円が最多で、建設費と災害復旧費も500億円を超えた。災害復旧費では、土木災復事業費が350億7736万円に上っている。
道建設部建築局は、2019年度発注工事から「建設部見積用参考資料等提供システム(愛称・QuMaOS=クマオス)」を通じて、設計図書などを電子データで提供する。4月からの本運用に先駆け、22日公告予定の2工事を対象に試行運用を実施する。
道は、複数年度にわたり支出する債務負担行為を2019年度予算案で赤れんが庁舎改修などに新規設定した。同庁舎は耐震化やバリアフリー化を含めた大規模改修を計画し、4カ年で限度額を75億4022万円に設定している。
道は8日、2019年度予算案を発表した。4月に知事選と道議会議員選挙を控えた骨格編成で、公共事業などの投資的経費は、一般、特別会計を合わせて前年度当初を8.6%下回る2992億6056万円となった。ただ、国の防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3カ年緊急対策に対応して、公共事業費の補助事業、社会資本整備総合交付金事業はそれぞれ2割前後の大きな伸びを示した。また、北海道胆振東部地震の復旧関連予算には約281億円を計上した。主な事業として、熊牛御影線十勝橋架け換え、月寒川広域河川改修の新規着手などを国に要望しているほか、旭川市内で道営住宅神楽岡ニュータウン団地の着工を計画する。