依田淳一北海道新幹線建設局長が26日、札幌市内で新函館北斗―札幌間の建設状況について説明し、総量の51%にとどまっているトンネル発生土の受け入れ先確保を課題に上げた。一部で掘削工事が受け入れ先確保待ちの状況にあると指摘。関係者に受け入れ地の確保や情報提供で協力を要請した。
鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局の札幌鉄道建設所の開所式が19日に行われ、札幌延伸に向けた札幌市内の工事が動き始める。市内工区の大半は札樽トンネルの地下工事だが、施工に必要な立て坑の掘削工事が、西区で今秋から冬にかけて始まる見通し。札幌駅周辺の高架橋、苗穂に建設する車両基地整備の調査、設計など地表部工事の準備も動きだす。
鉄道・運輸機構は1日、2019年度の鉄道建設事業概要と発注見通しを公表した。北海道新幹線の建設事業費は567億円で、前年度当初比41・8%増。このうち新函館北斗―札幌間には487億円を投じる。WTO対象はトンネル工事4件を予定。延長約1300㍍の国縫トンネルに着工するほか、後志トンネル天神工区ほか着工済みトンネルの新工区を発注する。北斗市内では市渡高架橋などにも着工する。