苫小牧市は、国際リゾート構想・IR誘致における候補地の考え方をまとめた。自然環境対策やインフラ整備の考え方などを調査・検討した上で、以前から候補地としている植苗地区をあらためて候補地に特定。開発面積は自然環境などを考慮して50ha未満とし、市が実施主体となる道路整備・上下水道整備の概算事業費には178億円を試算した。
岩倉博文苫小牧市長は23日、道がカジノを含む統合型リゾート(IR)の今回の申請を見送ると表明してから初めて、道庁本庁舎を訪れ、鈴木直道知事と面談した。岩倉市長は、道が環境影響評価の考えを示した時期について「あまりにもぎりぎりのタイミングだった」と判断プロセスに不満をあらわにした。
鈴木直道知事がカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致見送りを判断したことに関して、ハードロック・ジャパン(本社・東京)は13日、「今後も北海道へのIR誘致のために全力を尽くしたい」とするコメントを発表した。同時に、来年2月の「第71回さっぽろ雪まつり」に協賛し、前回に続いて大雪像を製作すると表明した。
「区域認定までの限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能であると判断した」。11月29日の道議会一般質問で、鈴木直道知事はカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を見送ると表明した。需要予測で苫小牧市のIR売上高は年間1562億円、税収効果は234億円を見込んでおり、本道の観光振興、地域振興の起爆剤として期待された。起爆剤を失った今、どう本道経済を発展させていくのか、IRに代わる政策の打ち出しが必要だ。
鈴木直道知事がカジノを含む統合型リゾート(IR)の今回の誘致を見送ったことを受け、11―12日に札幌市内で開催予定だった北海道統合型リゾート産業展の中止が決まった。5日から始まる苫小牧市議会の一般質問でもIRに関する質問が集中し、今回の判断は尾を引きそうだ。