18日、八雲町野田生の国道5号で発生したトラックと都市間高速バスの正面衝突事故は、5人が犠牲となる非常に痛ましい結果となった。バスの乗客にとっては楽しい休日が一転、惨事となってしまい、そのショックや恐怖は計り知れない。道内全体でこうした悲劇を二度と生み出さないためには、道路のたゆまない安全性向上への予算確保と、衝突事故を防ぐ最先端の研究や運転マナーの徹底順守、工事を担う地域建設業者の存在が不可欠だ。
ことしの1月31日に閉店した藤丸百貨店の建て替えは、さまざまな背景を踏まえた決断だ。再建を担う新会社の藤丸(本社・帯広)は、新たに3―5階の商業ビルを構想。帯広市中心部の空洞化を防ぐ意味でも、2026年度の再開を目標に掲げた。これまで経済界は「単なる一商業施設の閉店ではない」と口をそろえてきた。それは跡地にも言える。新施設は「変革の柱」となり、起爆剤としての役割が求められる。
1月31日、帯広市内の藤丸百貨店が閉店した。シャッターが閉まる瞬間、市民からあふれるように感謝の言葉が飛ぶ。122年間、地域に根付いた存在感を裏付けた。半面、直近では7期連続赤字決算になるなど苦戦。市民の百貨店離れが要因だ。今後は村松ホールディングスの村松一樹社長と、そらの米田健史社長による新会社が再建を担う。村松社長は「必ず営業再開を実現させる」と意気込み、前人未到の挑戦に踏み出した。
北海道開発局が12日に開いた社会資本整備審議会道路分科会の第31回北海道地方小委員会で、北海道横断自動車道女満別空港―網走間、蘭越―倶知安間の第2回となる計画段階評価が実施された。順調に審議が進めば、年度内に新規採択時評価、2023年度には事業化する可能性がある。地域住民の理解の下、本道がわが国に貢献するポテンシャルを出し切れる案を選定し、着実な整備を望む。
ことし開港150年を迎える室蘭港が、エネルギーの未来を担う洋上風力発電施設の製造拠点として注目されている。既に大成建設や五洋建設が関連部材の生産に向けて準備を進め、15日には清水建設が建造中のSEP船の母港を室蘭港とすることを決めた。国を代表する企業が室蘭に可能性を見い出し、港と街に新たな風を吹き込んでいる。