名寄市は、100台の除雪車両にスマートフォンを活用したGPSを搭載し、作業の効率化を図っている。2022年度の実証実験を踏まえて23年度から本格的に全車両へ導入。危険箇所でのアラーム通知や、除雪路線と作業時間の記録が残ることで除雪漏れ防止などに一定の効果が出始めている。
寒地土木研究所は、路面状態予測技術の開発を加速させる。冬季の交通事故を防ぐため寒地土研、東工大との共同研究者の公募を開始した。積雪や凍結など路面状態予測に用いる機械学習アルゴリズム開発を進め、成果を出す考えだ。従来の路面状態予測技術を含む冬期道路マネジメントシステム(MDOSS)の予測対象範囲を拡大するため、必要なデータの入手を簡便・安価にする方法を模索。機械学習、AIなどを組み合わせ精度の高い予測情報を道路維持管理除雪業者に提供し、将来のワンオペレーション実現につなげる。
三笠市は、幾春別川などを利用した流雪溝の設置・運用の可能性研究を開始する。記録的な豪雪や短期間に降雪が集中するなど、これまでの除排雪体制では対応しきれない状況が増加。可能性が確認できれば順次、流雪溝設置の基本設計、詳細設計、施工へと進めたい考えだ。
網走開建は、紋別除雪ステーションの新築を計画している。2024年度に238号紋別防雪が全線開通予定のため、未整備の除雪ステーションを新設して紋別地区の除排雪能力の強化、円滑化を図る。23年度に基本・実施設計を仕上げ、早ければ24年度に工事に入る。