能登半島地震から半年 被災地の教訓①/道路交通・内田賢悦北海道大学大学院工学研究院教授
能登半島地震の発生から半年が経過した。被災地に残った爪痕は深く、交通インフラ寸断などのさまざまな問題が露呈したままだ。北海道も無関係ではなく、教訓をいかに防災へ落とし込むかが人命を救う鍵となる。3人の有識者にどのような対策を取るべきかを提言してもらった。1人目は北海道大学大学院工学研究院の内田賢悦教授。道路交通をテーマに聞いた。(古関暁典、3回連載)
造りやすさを優先した山間部の古い道路
―能登半島地震では交通網が大打撃を受けた。
地域の拠点が1本の道路でしか結ばれていない、過去に整備した道路が安全性よりも造りやすい場所を優先して造られていたということが影響した可能性がある。
そういう場所は横に川が流れていたり、両側が山に挟まれていたりと危険なところをつなぐような形で造られたのではないか。また、山間部ということもあり、物理的に啓開が難しい面があったのかもしれない。
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