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【留萌】クマ対策は社会課題、人口減で人里近くに/山本牧ヒグマの会副会長

「クマは人を敵とも餌とも思っていない」―。ヒグマの会(江別)の山本牧副会長が9月3日、留萌市内で開かれた留萌調査設計協会の技術研修会で、ヒグマの生態について講演した。農業被害は増えつつあり、札幌市の住宅街に現れたりしているが、背景に人口減少と少子高齢化があると指摘。「個人では対応できない。社会課題として考えなければ」と警鐘を鳴らす。


過疎、離農で農村に入りやすく

2021年6月、札幌市東区の住宅街に出没したヒグマは住民を背後から襲い、陸上自衛隊丘珠駐屯地に進入する騒ぎを起こした。誰も予期しない出来事で、ヒグマの恐ろしさを人々の脳裏に焼き付けた。

講演で山本副会長は「『出没』という言葉は間違っている」と強調。北海道には1万3000頭ほどのヒグマがいて、「彼らも生きていて、湧いて出るくるわけではない。『出没』と言っているうちは、対策はできない。クマを知ることが必要」と説いた。

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