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公共建築の入札不調・延期が続出/背景に人件費や資材価格の上振れ

資材価格上昇や作業員不足により、北海道内で公共建築物の発注に暗雲が垂れ込めている。入札不調による施設規模の見直しや発注の延期が続出。岩見沢市は新病院建設(画像)で病床数の大幅な削減を検討している。市町村の積算価格を上回る人件費や資材価格により、施工業者からは「このまま進めば公共事業を支えられない」との悲痛な声が聞こえる。


建設従事者減少、建築原価3割増

総務省の労働力調査によると、北海道内の建設業従事者は2023年で17万人。年に1―2万人ずつ減っていて、統計資料が残る2000年(33万人)から半減した。

建設物価調査会がまとめている建築費指数を見ると、基準年の2015年を100とした場合、札幌地区の工事原価は23年平均でRC造が126.6、S造が128.6を記録。RC造、S造ともに2015―21年までは年1―3ポイント程度の上昇にとどまっていたが、22年からは約8ポイントずつ伸びている。

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