【安全特集2024】ヒグマに注意/企業や自治体に聞く「身を守る手段」
北海道東部で牛60頭以上を襲ったヒグマ「OSO18」。2023年7月に駆除されたが、釧路、根室振興局管内では2024年に入ってもヒグマの目撃情報や被害が後を絶たない。4月に根室市内で山菜採りの男性が運転する軽トラックが子連れのヒグマから襲撃を受けた。5月には別海町で牧場の子牛が襲われている。生息域である山間部で調査業務に携わる建設コンサルタント会社などの担当者に身を守る手段を聞いた。(画像は調査に同行するハンター、太平洋総合コンサルタント提供)
山下コンサルタント/遭遇しない対策の徹底を
山下コンサルタント(釧路市)の山下吉己社長は「クマとの接触事故を防ぐには遭遇しないこと。大声で作業し、人間の存在を知らせることが大切」と強調する。ごみを持ち帰り、催涙スプレーや大きな音が鳴るホーンを携帯するといった基本を徹底し、身を守っている。
釧路開建発注の国道44号尾幌糸魚沢道路の用地調査などを手掛けている。山林での業務は地元猟友会と協力しているが、ハンター不足が大きな課題となっている。業務の重複でハンターを確保できず、作業日を変更することもあるという。
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