本間純子 いつもの暮らし便 第48回/いつもの買い物
長年、わが家の暮らしを支えてくれたスーパーマーケットが閉店しました。次の出店の告知があったので、買い物難民にならずに済みそうですが、新しいお店の登場までの間は、何とも落ち着きません。今現在は、比較的近いスーパーに足を運んでいますが、これまで何度も利用していたはずなのに、メインだった店舗との陳列や品ぞろいの違いに、困惑の連続です。
みそ、しょうゆ、調味料、食器洗いのスポンジやトイレットペーパーなどは、味覚や触覚、使い勝手に影響するので、基本的に同じ商品を使い続けています。わが家は長年K社のしょうゆを使っていて、その流れでK社の麺つゆが定番です。夏に大活躍する「そうめんのつゆ」や「ざるそばのつゆ」もK社ファンなのですが、なんと、近隣のスーパーでは全く見かけません。仕方なく、別会社の「つゆ」を買いましたが、どうも今ひとつ馴染めません。自宅以外のそうめんのつゆには全くこだわりが無く、おいしく頂けるのですけれど、自宅の「つゆ」は妥協できないようです。運よく、少し離れた店でK社の「つゆ」を見つけたので、来年秋の賞味期限を確認し、多めに購入。未開封のボトルは次の夏に食卓に上るかもしれません。
閉店したスーパーでは、ほかの店より車椅子のお客さんが多かったように感じました。1人ではなく家族らしい人と一緒に、買い物をしている様子をよく目にしたのです。曜日や時間に関係なく、私が行く度に車椅子の誰かを見かける感じです。店内の陳列棚の間隔は比較的広く、車椅子で通路がふさがれる感じはなかったと記憶しています。駐車場から売り場までの床はフラットで、3階の駐車場は屋内なので、雨の日も雪の日も車の乗り降りがしやすく、車椅子マークの駐車スペースが数多くありました。このスペース、私の記憶では、当初はそれほど多くありませんでしたが、希望者が増え、お店がそれに応えたのか、ある時、急増しました。エレベーターは、車椅子もショッピングカートもゆったり入りますし、車椅子用のトイレも、もちろんあります。車椅子やオストメイトの人は、使用できるトイレが限定されるので、事前のトイレチェックが欠かせません。使えるトイレがある店は、買い物ができる店です。銀行のATMもよく利用されていたと思います。私も一緒に列を作りました。あの車椅子の皆さんは、今どこでお買い物をしているのでしょう。
当初は大きなパッケージの食品が多く、食べ切れずに腐らせてしまうことが少なからずありました。小さなパッケージも増え、食品ロスのストレスが軽減したように感じます。お試しで入荷したらしいなめ茸がおいしくて、棚から消えた時は、私だけでなく何人もの人が入荷時期を問い合わせ、とうとう定番商品になったこともありました。商店は店主だけが作るものではなく、客も店作りに関わっているのでは?と思います。次のスーパーと仲良しになれるのか、転校生のようなドキドキ気分です。
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