【新年特集2025】次代につなぐ白鳥大橋/東日本最大のつり橋、維持管理の思い
室蘭を代表するインフラで、東日本最大の橋長1400メートルに迫る長大つり橋の白鳥大橋。馬蹄型の市内をつなぐ交通の要衝として、まちづくりに大きな意味を持つ。そのダイナミックさは市民や来訪者を魅了し、近年はインフラツーリズムの舞台として大きな役割を果たす。供用開始から四半世紀がたってメンテナンスの重要性が高まっている。維持管理にかける思いを室蘭開発建設部と伊藤工業(室蘭)の担当者に聞いた。
室蘭のシンボル/長さ1.4㌔の巨大つり橋
国道37号で海上をまたぎ、絵鞆半島先端に位置する祝津町と対岸の陣屋町を結ぶ。橋長1380メートルは東日本で最も長い。3径間2ヒンジ補剛箱桁つり橋(側塔付き)で、主塔の高さは約140メートルに上り、さっぽろテレビ塔に匹敵する。1974年の調査着手、81年の事業化、85年の着工を経て、98年6月に供用を開始した。
かつて室蘭港に多くの白鳥が飛来し、白鳥湾と呼ばれていたことが名前の由来だ。2021年度のセンサスによると、交通量は1日当たり9700台で、地域住民をはじめ多くの車両が行き交う。
市内には橋を望める展望スポットが多くあり、さまざまな姿を楽しめる。室蘭名物の焼き鳥とともに市のカントリーサインになっていて、まちの象徴的な存在だ。
専用車両や設備で冬季交通を確保
貴重なインフラを守るための維持管理で、情報機器室から24時間体制で異常気象時の交通管理情報や事故情報を提供。乾燥空気をケーブル内に送って結露を防ぐ送気システム、つり橋の外側にあるフェアリング部に堆積した雪を空気で吹き飛ばす専用除雪車など特殊な技術も活用しながら、年間を通じて作業に当たっている。
ここから先は
1,361字
/
2画像
¥ 500
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
Amazonギフトカード5,000円分が当たる