ラピダス進出で医療充実求められる千歳市/定住増の見極め難しく、増床手探り
千歳市内で次世代半導体の量産を目指すラピダス(東京)が工場新設に着工してから1年余りが過ぎた。工事が佳境を迎える一方、外国人技術者・研究者らを含む人口増加に見合う医療体制を今後どう確保するかが課題となっている。千歳市は病床数が地域で必要とされる目安の基準病床数を上回る「病床過剰地域」だ。この先の定住人口増加が見極められない限り増床は難しく、市は手探りを続けている。(石黒俊太)
要求強まる生活サービス向上
複数の大型クレーンが稼働し、ダンプトラックが行き交う工業団地「千歳美々ワールド」内の建設現場。進捗率は10月31日時点で63.2%に上る。2025年4月の試作ライン稼働に向け、欧州の装置メーカーエンジニアらが千歳市を訪れて滞在する。27年から量産が始まれば、ある程度の定住者が増える見込みだ。