能登半島地震から半年 被災地の今/第3回 能登で生きる人々と復興の行方
被災地は国や県、市町など、そして何より地元住民の尽力により、応急復旧から復興の段階に進もうとしている。「再び能登で生きていく」と向き合い始めた被災者も少なくない。そのために必要なのは仕事だ。石川県は復興プランで、地域活力の源ともいえる漁業や輪島塗などの産業を「生業(なりわい)」と言い換え、再建に取り組む。住民の声と企業の動きから能登のこれからを展望する。(高橋秀一朗、小山龍、3回連載)
輪島港の漁業/漁と市場の復旧が不可欠
ノドグロやアワビ、ブリなど石川県内でも有数の水揚げを誇る輪島港。そこに生きる多くの漁師は、地震に伴う地盤隆起や火災、岸壁損傷などで漁に出られない日々が続いている。無収入状態を避けるため、沖合にある離島、舳倉島(へぐらじま)の震災ごみ処理や輪島市内の解体現場の警備などに従事している。
輪島港背後に位置し、震災による火事で焼失した輪島朝市の解体現場で警備に当たっている漁業者の女性は「来春まで船が出せないのが決まっている。身動きが取れない」とこぼす。
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