【新年特集2025】大和ハウスプレミストドームのこれから/コンテンツ誘致が鍵
昨夏、札幌ドームが大和ハウスプレミストドームとして新たなスタートを切った。プロ野球の開催がなくなり、運営する札幌市の第三セクターが開業後20年余りで最も厳しい経営状況にある中で、収支改善に向けた明るいニュースとなった。さらなる活性化にはコンサートやラグビーの試合など、さまざまなコンテンツの誘致が鍵を握る。ドームの今後を追った。
ファイターズ移転で赤字膨らむ
札幌ドームは2001年、札幌市豊平区羊ケ丘1にRC・S・SRC造、地下2地上4階、延べ9万8220平方メートルの規模の全天候型施設として開業。当初からサッカーJリーグの北海道コンサドーレ札幌が利用し、02年FIFAワールドカップの試合会場にもなった。04年以降は日本ハムファイターズが本拠地として利用。年間70試合ほどを組んでいた。
ただ、施設使用料の高さなどを理由にしたファイターズの移転で、2023年度はイベント日数が前年度を26日下回る98日に減少。コンサート開催は当初目標の半数となる7日と低迷した。
貸館や広告事業で大幅な減収になり、運営する第三セクターの札幌ドーム(札幌)の2023年度赤字額は開業以来最大の6億5000万円に膨れた。単年度要因の2億円を除く実質的な運営赤字は4億5000万円、売上高は17億400万円減の12億7100万円だった。
2023―27年度収支計画で見込んでいた5年間トータルで900万円の黒字達成は、23年度の赤字幅拡大で厳しくなった。イベントの開催具合を踏まえ、計画を見直す考えだ。札幌市の梅田岳スポーツ局長は「状況を整理し、現実的な数字を作らなければ」と話す。
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