衆院選2024 北海道の建設業、課題解決の停滞、予算確保を不安視/与党過半数割れ、野党躍進
第50回衆議院議員選挙は10月27日投開票が行われ、立憲民主党が北海道12選挙区のうち9選挙区を制し、公示前の5議席から躍進した。一方の与党側は自民党が3議席に半減、公明党は議席を失うなど厳しい結果となった。与党・自民党は全体で191議席、連立政権を組む公明党と合せても215議席にとどまり、2009年以来の過半数割れ。28日、道内建設業からは課題解消に向けた政策の停滞や予算確保を不安視する声が上がった。
道選挙区、立民躍進、自民は半減
北海道の選挙区を見ると、立憲民主党は、道下大樹氏が1区、松木謙公氏が2区、荒井優氏が3区、大築紅葉氏が4区、池田真紀氏が5区、逢坂誠二氏が8区、山岡達丸氏が9区、神谷裕氏が10区、石川香織氏が11区で、それぞれ自民、公明党の前職らを破った。自民党は、いずれも前職で、6区の東国幹氏、7区の鈴木貴子氏、12区の武部新氏が議席を守った。
与野党の接戦となった4区(札幌市の一部、石狩市、後志総合振興局管内)の大勢が判明したのは10月28日午前0時を回った。小選挙区で初めて当選を確実にした大築氏は小樽市内で支援者らと喜びを分かち合い、「人口減少に伴う人手不足の問題や、教育政策などに力を尽くす」と決意を語った。
自民党の前職で、道連会長も務める中村裕之氏は、沈痛な面持ちで小樽市内の事務所に姿を見せ「自民党に対する批判が強かった。私の力不足だ」と敗戦を詫びた。その後、比例代表での復活が確実となり、支援者から花束を渡されると、初めて頬を緩ませた。
比例北海道ブロック、立民3、自民3
比例代表北海道ブロック(定数8)は、立憲民主党が3議席、自民党が3議席、公明党が1議席、国民民主党が1議席を獲得した。当選したのは、立憲民主党が篠田奈保子氏、西川将人氏、川原田英世氏。自民党が伊東良孝氏、中村裕之氏、向山淳氏。公明党が佐藤英道氏、国民民主党が臼木秀剛氏。国民民主党の議席獲得は初めて。
今回の衆院選は、自民党の「政治とカネ」問題が大きな焦点となり、道内でも与党に大きな逆風が吹いた。自民、公明の前職、計5人が落選、比例復活も叶わず、関係自治体などは、国との新たなパイプ作りが急がれる。
北海道選挙管理委員会によると、投票率は56.15%で、前回2021年の選挙を2.64ポイント下回り、過去最低となった。
与党過半数割れ、建設業に走る衝撃
人手不足や週休2日、賃上げ、資材高騰など山積する課題の解消に向けて法案や制度の制定に努めてきた自民、公明の連立政権。過半数割れにより、政権運営の方向性次第では今後の予算成立が危ぶまれ、北海道の建設業界に衝撃が走る。
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