野菜に「ロック」を聴かせて ノースエレメンツの生産事業

 農業6次化事業のプロデュースなどを手掛けるノースエレメンツ(本社・札幌)は、ロックミュージックを聴かせた野菜を生産する「ロッキンベジタブル」事業に来春から乗り出す。規格選別せずに個体差のある「ロックな野菜」として楽しんでもらうことで食品ロスなどの社会課題を解決し、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する考えだ。  音楽家や音楽ファンが選んだ楽曲からプレイリストを作成。賛同農家の温室内など野菜の近くでで再生する。殿木達郎社長は「クラシック音楽を聴かせた野菜は既にある。ロックでも味などに変化が出るのではないか」と期待を寄せる。  生産した野菜は規格選別せずにECサイトなどを通じて販売するほか、缶詰への加工や飲食店で提供予定。楽曲をすぐに聴けるQRコードを付けることで音楽家のプロモーションにもつなげる。  食作家でタレントの園山真希絵さんがプロジェクトメンバーとして参画。トマト農家のアムリタファーム(ニセコ町)で生産実験中の野菜を近く開店予定の大阪市内の飲食店に採用予定だという。  4日、殿木社長と園山氏らが事業発表会に出席。殿木社長は「音楽と農業を組み合わせることで音楽ファンをはじめとした新たな消費者の獲得につなげたい」と意気込んだ。 (北海道建設新聞2021年10月6日付3面より)