地域経済

旭川駅南地区で民間開発計画に動き-駅周辺再開発に連動

2009年02月02日 08時23分

 JR旭川駅周辺で進む大規模再開発プロジェクトに絡み、忠別川を挟む神楽地域の駅南地区で、民間企業による開発計画が動き始めた。駅南地区は駅側から「新永隆橋」が延び、中心部から最短距離の立地条件。人口移入を見込み、産婦人科クリニックの新築工事が始まり、ブライダル会社の移転計画や温浴施設の新築構想が浮上している。文教施設が集約し、閑静な住宅街の印象がある同地区だが、業界関係者は「集客施設と連動すれば、魅力的な地域になるだろう」と有望性を語る。

 旭川駅周辺「北彩都あさひかわ」再開発は、1998年に本格着工した。現在は鉄道高架と組み合わせた大屋根が目を引く駅舎新築が進む。
 その新駅舎を望むのが、忠別川対岸にある神楽地域の駅南地区だ。中心部と至近距離にある駅南地区の開発は戦後からの悲願だった。
 駅側と駅南地区を結ぶ新永隆橋(延長178・6m)は、新駅舎が1次開業する2010年度中の供用開始が見込まれる。これまでは忠別橋を迂回し、駅周辺まで約3㌔の距離があった。
 新永隆橋の反対側となる新駅舎の西側でも、新昭和橋(延長191m)の工事が始まった。2橋が完成すると、駅周辺エリアは拡大し、駅南地区は第2の中心部として注目を集めそうだ。
 同地区は、旭川市大雪クリスタルホールや旭川大雪アリーナ、旭川市神楽市民センターなどが集積する文教地区として知られる。現在では市が旭川市クリスタルパーク近くで、仮称いきいきセンター神楽・神楽保育園複合施設を新築している。
 もともと閑静な住宅街だが、大規模プロジェクトの進展に伴い、大手ハウスメーカーが宅地開発に乗り出し、市内の建築会社や工務店が建売住宅の販売などを行い、人気が高まっている。
 人口移入とともに、利便性向上による集客力を見込み、民間企業も開発に動き始めた。昨年12月からは旭川市神楽3の12の空き地で、産婦人科の仮称・旭川ウィミンズクリニックの新築が始まった。同クリニックはRC造、2階、延べ1651m²の規模があり、ベッド数は19床を確保する。5月末にも完成する。
 クリニックの隣接地には、温浴施設の新築構想も浮上している。大浴場を中心に宿泊施設を併設したレジャー施設となるもよう。また旭川市神楽1の9の新永隆橋付近では、ブライダル会社のジュリアンヌ(本社・旭川)が教会や披露宴会場などを移転する。規模はS造、2階、延べ約3900m²に上り、近く施工会社を決定する。
 しかし一方、大規模プロジェクトの効果が地区の地価に反映し、開発を誘導するには時間がかかりそうだ。道内最悪とされる旭川の景気が、世界同時不況の影響で落ち込む厳しい現実もある。
 市内の業界関係者は「この不況は不動産企業へのダメージが大きく、分譲マンションが進出する可能性は低い」と指摘する。「ただ、文教施設でのイベントと進出する民間企業が連携し、面白い仕掛けで人が集まり始めれば、魅力的なエリアになる可能性はある」と期待を寄せている。

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