公共工事

札幌市が豊平館を耐震改修へ-構造用合板で壁補強

2010年05月27日 08時17分

 札幌市観光文化局は、国指定重要文化財「豊平館」の全面改修に向け、9月にも耐震改修基本方針を決定する考えだ。意匠に配慮しながら、大規模地震でも倒壊しない安全水準への適合を図るため、壁内部に構造用合板を入れる手法を用いて補強する計画で、2012年度にも着工する。改修費は補強だけで5億円、バリアフリー化に伴うエレベーター棟設置などを含めると十数億円に上る見通しだ。

 豊平館は、開拓史直属の貴賓用ホテルとして1880(明治13)年に建設された木造洋風建築物。規模はW造、2階、延べ1330m²。市が所有する国指定重要文化財には「時計台」「八窓庵」もあるが、その中でも最大の規模となっている。今でも披露宴や演奏会の会場などとして利用されている。
 耐震改修に向け、市は09年10月に学識者らで構成する耐震補強等検討委員会を立ち上げ、整備手法などを協議。多くの観光客や市民に利用されることを前提に、利用者の安全を確保するため、耐震補強を実施するのが妥当との結論に至った。
 補強に当たっては、大規模地震でも倒壊せず、利用者に危害が及ばない安全確保水準に適合することはもちろんのこと、文化財としての意匠に配慮し壁の内部に構造用合板を入れるなどの方法をとる。
 また、耐震補強に併せて、老朽化した設備の更新や屋根の張り替えといった改修、エレベーター設置などのバリアフリー化も実施し、全面リニューアルする計画。
 エレベーターは、景観や外観への影響を考慮し、背後の北側に別棟を設け豊平館と接続する案を基本に検討している。トイレも別棟でバリアフリー化し、エレベーター棟に接続する考え。
 今後のスケジュールでは、庁内の合意形成を図りながら、9月にも耐震改修基本方針を決定。方針決定を受け、文化庁へ提出する保存活用計画を年度内に策定する。11年度に実施設計、12年度に着工の運びだ。
 工期は、半解体の状態での大掛かりな工事が想定されることから、2年程度が想定される。

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