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【新年特集2025・第3部】東神楽町複合施設はなのわ/記憶に残る一つの風景

2024年8月30日にグランドオープンした東神楽町複合施設「はなのわ」。町役場や診療所、文化ホールなどさまざまな施設を集約し、コンパクトシティーの象徴を実現化。東神楽町や旭川市の企業が総力を挙げて施工した。

町役場や診療所、文化ホールなど集約

役場庁舎の耐震性不足や老朽化に伴い、周辺施設を集約して増改築を計画。基本設計は藤本壮介建築設計、実施設計はドーコン・創明建築設計共同体が手掛けた。

2021年6月に主体を橋本川島コーポレーション・東成建設・長田組・山本建設共同体、電気を西山電設・東神楽電気・山菱電気工業共同体、管を大洋設備・北伸設備工業・柳沼・カサイ住宅設備共同体、外構など土木を高橋建設(東神楽)・小廣川建設共同体が施工する4工種乙型共同体に依頼した。

役場庁舎を取り囲む4棟を新築。A棟(SRC造、2階塔屋1階、延べ2074平方メートル)に文化ホール、B棟(RC造、平屋、延べ707平方メートル)に会議室や防音スタジオが入る。

C棟(RC造、平屋、延べ770平方メートル)には診療所、調剤薬局、バスの待合所を設置。D棟(RC造、平屋、延べ788平方メートル)には町民が集うカフェやサロン、役場の窓口などが入り、これらの建物をつなぐ円形の回廊を設けて一体感を出している。

東神楽出身の建築家・藤本壮介氏設計

基本設計に携わった建築家の藤本壮介氏は東神楽町出身。環境との調和を意識して周囲にアカエゾマツを巡らせ、「記憶に残る一つの風景」というコンセプトを具現化した。上野ファームの上野砂由紀氏が前庭の設計に携わり、毎年花を咲かせる宿根草を中心に彩り豊かなガーデンを造り上げた。

高齢化や市街地の空洞化が進む中、中心部に役場やコミュニティー機能を集約することで、住みやすいまちづくりに寄与する。長年にわたり町民に愛される施設となることが期待されている。

【新年特集2025・第3部】


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