【新年特集2025・第1部】開拓の歴史を守り伝える、旧道庁赤れんが庁舎
謹んで新春のお喜び申し上げます。元日から5日にかけて「新年特集2025」を掲載し、新たな1年を占う北海道内の動きをお伝えします。本年も変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます。
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赤れんが庁舎の愛称で親しまれる札幌市中央区の旧道庁本庁舎が今夏、リニューアルオープンする。耐震化やバリアフリー化を施すため、2019年12月に大規模改修を開始した。25年2月に工事を終え、7月25日に開業を迎える。北海道開拓の歴史や豊富な魅力を発信する拠点として生まれ変わる。
北海道のシンボル新たな歴史刻む
世界中を揺るがした新型コロナウイルス感染症が収束し、再び世の中が回り始めたように見えたが、人口減少や少子高齢化、人手不足、物価高騰と課題は尽きない。予期せぬ災害にも頭を抱える。
国政は石破政権に移り、新たな総合経済対策は日本経済・地方経済の成長、物価高の克服、国民の安心・安全の確保が柱となった。課題を解決し、地方創生につながる取り組みに期待が集まる。
北海道に目を向けると、ラピダス(東京)が次世代半導体製造工場のパイロットラインを春に稼働させる。日の丸半導体の復活へ節目の年となりそうだ。再生可能エネルギーの高いポテンシャルには国内外から注目され、投資の可能性を予感させる。
赤れんが庁舎は明治時代に完成し、大正、昭和、平成、令和と130年以上にわたり北海道を見守ってきた。開拓行政の歴史と精神を守り伝える役割はこれからも続く。社会の様相が大きく変わった今、開拓のシンボルとして新たな歴史の幕を開ける。
赤から緑へ歴史刻む八角塔屋根
2022年に取り外した改修前の八角塔(左)は「緑青色」。24年に再設置した八角塔(右)は屋根の銅板をふき替え1968年復元時の「赤褐色」となった。今後十数年かけて「緑青色」に変化する。
【新年特集2025・第1部】
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