道経済部は16日、「北海道自動走行ビジネス化調査研究プラットホーム」を立ち上げ、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前で初会合を開いた。観光、運送、IT関連団体が参画し、自動走行を活用したビジネスアイデアを探っていくことを確認。集まったアイデアは自動走行を研究開発する企業に提案して、実現可能なものはビジネス化を目指していく。
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同部では、自動走行車の実用化に向けた研究開発に貢献するため、2016年に産学官連携による北海道自動車安全技術検討会議を発足。ワンストップ窓口を設置して道内での実証試験ニーズへの対応や、テストコース誘致などを進めている。
プラットホームは同会議の枠組みの下に設置し、具体的なビジネス提案を国や他の自治体に先駆けて行うことで、道内における自動走行の取り組みの加速を狙う。
北海道観光振興機構、北海道バス協会、北海道ハイヤー協会、北海道トラック協会、北海道地区レンタカー協会連合会、北海道IT推進協会の6団体が参画。また、エィダブリュソフトウェア(本社・札幌)がテクニカルパートナーとして参加している。
会合では、自動運転技術が高齢化の進行や訪日外国人へのレンタカー利用増加など、本道が抱える社会的課題解決への効果とともに、ビジネスという側面から技術を活用していくことの重要性を確認。観光産業を中心に自動走行のビジネス活用需要を発掘。テクニカルパートナーとして参画する企業にアイデアを提示し、新事業創出に取り組んでいくこととした。
参加者は、道が例示した空港からレンタカー営業所まで自動運転の送迎バスを運行させる試案に興味を示したほか、交通事故防止の効果や物流基地や駐車場での省力化に向けた構内作業での活用など可能性を考えた。
道内では今月から石狩、札幌両市、上士幌町などで公道実験が始まり、自動運転普及に向けた取り組みが活発化している。今後、活用する企業のニーズを把握するとともに、本格的にビジネス活用のアイデア出しに取り組んでいく。