苫小牧高専で6月29日、ICT(情報通信技術)を活用した建設技術に関する実習授業が開かれた。環境都市工学科の学生ら約40人が参加。バックホーの2次元ガイダンス施工や、最新の計測機械などを操作しながら、業界で導入が進む最新技術を体験した。
今回の授業は、ICTによる建設技術について理解を深めてもらうのが目的。日本建設機械施工協会道支部などで構成する「建設技術担い手育成プロジェクト」が展開している。道や開発局も協力し、プロジェクトのメンバーが講師を担当。座学と実習授業の2回体制で実施し、座学は既に終えた。
授業は最初に教室で地上型レーザースキャナー(TLS)による計測をテーマに講義。講師の担当者は「皆さんが学んでいることが基礎になり、最新技術につながっていく」と伝え、「日頃の勉強をおろそかにしないで続けて」と諭した。
講義後は6班体制に分かれ、小型バックホーによる2次元ガイダンス施工、TS出来形管理、GNSSローバー計測、空中写真測量、VR体験を各班交代で実施。このうちバックホーの施工では、担当者による指導を受けながら建設機械を操作し、各自が感覚を確かめた。
大手石油メーカーに就職が内定している環境都市工学科5年生の内山菜々子さんは「測量機械は授業では学んだが、機械を見たのは初めて。ガイダンス施工では、ボタン一つで操作ができることに感動した。今回の体験を、就職してからも生かしたい」と話していた。