若い世代の移住実現につなげようと、就業体験付きの移住体験モニター事業を展開する中標津町と羅臼町は、2018年度の体験希望者を募集している。一定期間町内に滞在し、その間の宿泊費やレンタカー費用は町が負担。町内への往復滞在費も町が補助する仕組みで、いずれも定員3人に達し次第締め切る。
中標津町は、滞在期間が9月から1月末までの5日間で、応募できるのは看護師、介護福祉士、介護支援専門員の有資格者。期間中は町内のビジネスホテルに宿泊し、医療法人樹恵会石田病院か系列の福祉施設で2日間就業体験するほか、体験プログラム参加などを通じて地域の魅力を知る。道内居住者には1万円、道外居住者には2万円を上限とし、交通費を補助する。
羅臼町の場合は、滞在期間が7月から2月末までの5―7日間。実務経験のある看護師が応募可能で、町有の移住体験住宅か診療所住宅に宿泊しながら、知床らうす国保診療所で2日間就労体験するほか、体験プログラムなどで地域の魅力に触れる。交通費の補助上限は、道内居住者が1万5000円、道外居住者が3万円。
体験移住と就業体験を組み合わせることで、中標津や羅臼で暮らすことへの具体的なイメージを持ってもらい、人口減少対策として若者の移住者増加を図りつつ、町内で不足している看護関係者なども確保しようという取り組み。
両町の連携事業として、オリエンテーションなどではそれぞれの町についてもPR。運営は、NPO法人住んでみたい北海道推進会議に委託している。前年度は中標津で3人、羅臼で4人を受け入れた。
これらの事業はあくまで就業体験する本人のみが対象のため、家族に対する補助はない。
応募期限はいずれも9月14日だが、定員に達した時点で締め切る。17日時点で中標津町の応募はゼロ。羅臼町は2人申し込みがあり1人が確定している状況だ。
問い合わせは住んでみたい北海道推進会議が運営する北海道移住・交流総合案内窓口、電話011(251)1055まで。