道水産林務部は21日、札幌市内のかでる2・7でCLT(直交集成板)設計研修会を開いた。行政や民間の建築、林業関係者ら約50人が参加。今後の利用拡大に向けて理解を深めた。
CLTは、欧州などを中心に住宅や中高層建築物などの部材として利用されている。国土交通省が2018年度内にもカラマツとトドマツのCLT基準強度を告示する見通しで、道内での利用拡大が期待されている。
冒頭のあいさつで、林業木材課の小南雅誉主幹は「18年度末までに国内でCLTを利用した建物が310件、道内でも10件が完成する。CLTの利用が着実に進んできている」と話した。
研修会では、広瀬信林業木材課主査が道内森林資源と道産CLTの利用拡大について説明。CLT建築物は型枠や養生が不要であることからRC造に比べ工期が3分の2程度短縮でき、建築技術者不足の解消に寄与できるとした。
引き続き、日本CLT協会の中越隆道氏が設計・性能・施工時の課題やポイントを解説するなどし、実際にCLTを設計した技術者が課題や利用方法などについて紹介した。