家具部門に出場の吉田さんと会田さんが追い込み
第58回技能五輪全国大会の家具部門に出場する旭川高等技専2年の吉田理玖さん(20)と杏和建具(本社・旭川)の会田サキさん(20)は7、8日の2日間、旭川高等技専で大会前最後の訓練に臨んだ。本番同様の時間制限の中、課題のキャビネット製作に取り組み問題点を抽出するなど追い込みを掛けた。
ことしの大会は13―16日に愛知県で開催する。家具部門の製作課題はキャビネット。競技は2日間で、初日は脚部と上部造り、2日目に引き出しや扉などを仕上げる。
7日の訓練を終えた吉田さんは、「脚部の出来は今までで一番良かったが、上部の天板や側板に微妙なずれがある。明日どこまで追い込めるかが鍵」と回顧。会田さんは「時間内に脚部が完成しなかった。これでは加点されない」と作業手順の見直しを追求した。
吉田さんは木材のざらつきなどを取る仕上げ作業を武器とし「接戦になったときは細かな部分が勝敗を左右する」とみている。また「初出場なので僕への注目は低い。世界大会の出場機会も今大会が最後なので、何としても金賞を獲得したい」と気負わずに高見を目指す。
2年連続出場の会田さんは、「昨年は入賞できなかった。前回以上の成績を収めることが第一目標」と話す。タモ材で扉を三角模様装に装飾する突き板張りを得意とする。「焦らず自分のペースで作業できれば」と本番を見据える。
金賞獲得、前回の自分を超える。それぞれの思いを胸に決戦の舞台に挑む。(旭川)
(北海道建設新聞2020年11月10日付8面より)