エレベーター更新できず
名寄市は、4月の着工を目指すなよろ温泉サンピラー温浴施設改修の完成時期を7カ月延長する。当初は2022年10月17日としていたが、23年5月31日に先送りする。エレベーターの更新に必要な電子部品に使う半導体の納入時期が見通せないため。工期の変更に伴う事業費の増額はしない予定だ。
市発注工事で半導体不足による工期の変更は初めて。半導体は、新型コロナウイルスの感染拡大による電化製品の需要増加に生産が追いつかないため、世界的に供給が逼迫(ひっぱく)している。
市では、老朽化が進むなよろ温泉サンピラーの温浴施設改修を計画。建築と電気、機械の3分割で発注し、合わせてシャワー室の設置も進める。
影響があるのはエレベーター1基の更新だ。地震発生時に最寄りの階に止まり、利用者の閉じ込めを防止できるようにして現在の建築基準法に合わせるもの。エレベーターの制御盤に使われる半導体の不足により、大幅な工期変更となった。
温浴施設改修に関連する工事4件はいずれも公告また指名済み。エレベーターの更新を含む建築のみ工期を延長し、告示内容の変更に伴い入札日を3月1日に変更。残る3件は2月15日に入札する。
工期の延長による休館期間の変更はしない考え。シャワー室の設置を進める4月1日から5月23日までは休館とし、完了後は宿泊客を受け付ける予定だ。